永遠の檻
カチリ カチリ カチリ ・・・ 何かの音が聞こえる――聞き慣れた 煩わしい それでいて どこか懐かしい――時計の音。 閉じていた瞼を開けると そこには いつも変わることのない 石壁の部屋。 いつから 此処にいるのか わか …
作品集メイン。
幻想的な詩からネタ系小説まで。
カチリ カチリ カチリ ・・・ 何かの音が聞こえる――聞き慣れた 煩わしい それでいて どこか懐かしい――時計の音。 閉じていた瞼を開けると そこには いつも変わることのない 石壁の部屋。 いつから 此処にいるのか わか …
闇の帳を突き抜けて 一条の閃光(ひかり)が懸ける。 誰にも縛られない 強い光はただ 暗闇を駆ける。 それだけの為に 全てを投げ出して ひたすら 駆ける。 ※ 深すぎる哀しみは 全ての感情を消してしまう。 涙も流せず 動く …
ビルの上で 街灯の下で 空に抱かれて 烏が哭(な)く 父が 母が 兄が 姉が 恋しいと 烏が哭く けれど 別れてしまった 家族と 共に生きることはできず それ故 烏は友を求める 共に生きるべき友を 夕暮れに 闇に紛れて …
私が彼と出会ったのはちょうど一年前。 今日も私は仕事の帰り、彼の家へと向かう。 彼は恥ずかしがり屋さんだから何も言わない。 でも私にはわかるの。 彼は私を愛してくれてる。 だってそうでしょ? 嫌いな女に、合い鍵を持たせて …
「おかしいよなぁ」 学校の帰り道、また、俺の隣にいるやつがつぶやく。 つきあいは10年以上になるが、俺は未だにこいつのことがよくわからん。 家が隣ということもあって、体が弱いらしいこいつのことをその母親に頼まれ、 …
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